来年度から大学入学共通テストに導入される予定だった英語の民間検定試験について、文部科学大臣から実施の延期が発表された。
民間に任せることで、入試の公平公正さが保てるのか、疑問が噴出していたところへ、文科大臣本人の失言からあっという間に炎上、政治問題化してしまい、今日の発表へとつながった。
先日も英検の事前予約問題があり、予約金を既に徴収しているが、この延期を受けて大量のキャンセルが発生しそうだ。そうなると、民間試験団体側も大きな痛手を受けて、国に対して損害賠償請求をするかもしれない。
個人的には、共通テストに英語4技能のすべてを取り入れる必要はないと考えている。「共通」テストであるのだから基本事項に注力し、スピーキングなどが必要であれば大学個別の試験で行えばよい。実際、すでに民間の英語検定試験のスコアを提出させたり、英語による面接試験を行ったり、そういう形で取り入れている大学も多い。そのやり方で何がいけないのかよく分からない。
しかし、一番の被害者は、準備を進めていた受験生だ。
どの検定にしようか、予約はどうするか、対策はどう進めようか、頭を痛めていた受験生がたくさんいる。急な方針変更は、彼らのモチベーションを下げることにつながるのではないだろうか。